Bleapは、ロンドンを拠点とする自己管理型決済アプリを提供するスタートアップで、2.3百万ドル(約3.4億円)のプレシード資金調達に成功しました。同社は、ステーブルコインを直接利用できるMastercard提携のデビットカードを提供し、暗号資産の実世界での利用を促進します。
業界全体の現状や統計
暗号資産決済市場は急速に成長しており、2024年の世界市場規模は約500億ドルに達すると予測されています。特に、自己管理型ウォレットの需要が前年比30%増加し、ユーザーの資産管理への関心が高まっています。
具体的な事例や企業の動き
Bleapは、元Revolut社員が設立した企業で、ステーブルコインを直接利用できるMastercard提携のデビットカードを提供しています。このサービスにより、ユーザーは換算手数料なしで暗号資産を実世界で使用でき、最大2%のキャッシュバックも受けられます。また、分散型金融(DeFi)を活用した複数通貨口座と高金利の貯蓄機能も提供しています。
最新のトレンドや技術動向
暗号資産決済分野では、自己管理型ウォレットと従来の金融サービスの統合が進んでいます(2024年11月時点)。これにより、ユーザーは暗号資産の管理と利用を一元化でき、セキュリティと利便性の両立が可能になっています。また、クロスボーダー決済への応用も注目されており、国際送金の効率化が期待されています。
日本企業の取り組みや関連する政策
日本では、金融庁が「暗号資産ビジネスイノベーション推進プログラム」を発表し、革新的な暗号資産サービスの育成を支援しています(2024年9月発表)。大手金融機関のSBIホールディングスは、自己管理型ウォレットと連携した決済サービスの開発を進めており、2025年の実用化を目指しています。また、三菱UFJ銀行は、ステーブルコインを活用した国際送金サービスの実証実験を開始し、送金コストの削減と処理速度の向上を図っています。
まとめ
Bleapの資金調達成功は、暗号資産決済市場の成長と潜在性を示しており、今後のフィンテック革新が期待されます。
参考資料:
- CoinDesk “Global Crypto Payment Market Report 2024” (2024)
- 金融庁 “暗号資産ビジネス動向調査2024” (2024)
- PwCコンサルティング “フィンテックトレンド2024” (2024)