サンディエゴを拠点とするAI医療画像診断企業Cortechs.aiが、シリーズC資金調達を完了しました。同社は、神経変性疾患や前立腺がんの早期発見・診断支援に特化したAIソリューションを提供しています。
業界全体の現状や統計
医療AI市場は急速に成長しており、2024年の世界市場規模は前年比30%増の150億ドルに達すると予測されています。特に、画像診断分野でのAI活用が進んでおり、早期発見と診断精度の向上が期待されています。
具体的な事例や企業の動き
Cortechs.aiは、VILAS Venturesが主導するシリーズC資金調達を完了しました(2024年11月20日)。調達額は非公開ですが、同社はこの資金を新製品機能の展開加速、商業的展開の拡大、研究開発の推進に充てる予定です。同社のAI技術は、アルツハイマー病、てんかん、多発性硬化症、脳外傷などの神経変性疾患や外傷性脳障害、さらに前立腺がんの診断支援に活用されています。
最新のトレンドや技術動向
医療AI分野では、深層学習を活用した画像認識技術の進化が著しく、特に脳画像や前立腺画像の分析において、微細な異常の検出や経時的変化の追跡が可能になっています。Cortechs.aiの技術も、FDAの承認を受けており、信頼性の高いソリューションとして注目されています。
日本企業の取り組みや関連する政策
日本でも、厚生労働省が「保健医療分野におけるAI活用推進懇談会」を設置し、医療AIの開発と導入を推進しています(2023年4月)。富士フイルムや東芝などの大手企業が医療画像診断AI技術の開発に取り組む一方、LPixelやAIメディカルサービスなどのスタートアップも台頭しています。
まとめ
Cortechs.aiの資金調達は、医療AI市場の成長と画像診断技術への投資家の関心の高さを示しています。日本企業も、この分野での技術革新と国際競争力の強化が求められています。
参考資料:
[出典1] FinSMEs (2024年11月20日)
[出典2] 医療AI市場動向レポート (2024年1月)
[出典3] 厚生労働省 保健医療分野におけるAI活用推進懇談会報告書 (2023年4月)